「やることが多すぎる」と感じたときの頭の整理術
— タスクを分解して見える化する実践テクニック

お役立ち記事

やることが雪だるま式に膨らむと、人は「何から手をつけるべきか」が見えにくくなります。対処の順序はシンプルです。①全部出す → ②仕分け → ③分解 → ④見積もり → ⑤優先順位 → ⑥見える化。本記事は、現場でそのまま使える手順とテンプレをまとめました。

1. 2分で全部出す:ブレインダンプ

考える前に、まずは頭の中を“外”に出すのが最速です。タイマーを2分に設定し、紙やメモに箇条書きで一気に書き出します。順番・正確さ・重複は気にしません。

  • コツ:動詞から書く(例「請求書を送る」「◯◯さんに日程返信」)。
  • 禁止:この段階で優先順位を考えない。消さない。整えない。

2. 3つの箱で仕分け:「いま/あとで/捨てる」

書き出した項目を3つの箱に素早く入れます。

  • いま:期限が近い・他人の待ちが発生・自分の詰まりを解消する。
  • あとで:今日でなくてよい・調査や構想など時間の器が必要。
  • 捨てる:やらなくてよい・目的に貢献しない・慣習で続けていただけ。

ポイント:「捨てる」は最強の時短。やらない決断を必ず入れる。

3. タスクは「成果物」単位に分解(WBSライト)

「〜について考える」は作業になりません。成果物(アウトプット)が明確な単位まで分解します。

  • ゴール → 成果物 → 作業の順に下りる。
  • 作業は30〜90分で終わる粒度に分割。
  • 依存関係(誰かの返事・素材待ち)を必ず書く。

4. S/M/Lでラフ見積もり(時間の大きさだけ見る)

厳密な見積もりより、まずは大きさ感が重要。以下でラベル付けします。

  • S:〜30分
  • M:30〜90分
  • L:90分超(→割る対象)

5. 優先順位スコアで並べ替え

以下の要素を合計して優先順位を決めます。

  • 価値:売上・顧客影響・品質向上に直結(1〜3点)
  • 緊急:締切の近さ・待たせている相手の有無(1〜3点)
  • 依存解消:先に片付けると他が進む(0 or 1点)
  • サイズ:S=0 / M=1 / L=2(ペナルティとして減点)

上位のものから着手。Lで上位に来たら分割して再採点します。

6. 見える化ボード&WIP制限

「ToDo / Doing / Done」の3列で管理します。Doing列は最大2枚までに制限。

  • Doneの可視化:終わったカードを残し、達成感を見える化。
  • ルール:割り込みはタイマー終了後に評価。進行中を止めない。

7. 進め方:タイムボックス+ミニレビュー

  • 25-5法:25分集中→5分休憩を1セット。
  • ミニレビュー:合間に「進捗/障害/次の一手」を30秒で更新。
  • 完了定義:「提出できる」「依頼できる」状態を明文化。

8. 焦りを鎮める60秒ルーチン

  • 姿勢:坐骨で座り、肩を下げ、視線を10度下げる。
  • 呼吸:鼻から4秒吸って口から6秒吐く × 6回。
  • 仕上げ:両手をこすり首筋に当てて10秒。

9. 依頼調整の言い回し

  • 期日調整:「今週は◯◯対応があり、◯日までに着手→◯日に納品でよろしいですか?」
  • 最小可用:「まずドラフト版を本日中に共有→確認後に仕上げます。」
  • 断り:「目的に対する効果が薄く、◯◯の代替案なら同じ効果で短時間です。」

10. コピペ用テンプレート集

【2分で全部書く】
・
・
・
■目的:
■成果物:
■作業ステップ:
■依存関係:
■サイズ:S/M/L
■期限:
■担当:
■完了の定義:
■次の最小行動:

11. まとめ

  • 詰まったらまず外に出す(2分ダンプ)。
  • 作業は成果物単位×30〜90分に割る。
  • S/M/L見積+スコア化で順番が決まる。
  • カンバン&WIP制限で同時着手を減らす。
  • 焦りは4-6呼吸で60秒リセット。

完璧より着手。今日の3つだけをカードにして、25分×2セットから始めてみてください。

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