2025年4月に施行された風営法の一部改正により、風俗業界ではいくつかのルールが変更されました。特に、接客の方法や記録の保存義務など、現場のスタッフが直接対応すべき内容が含まれています。今回は、風俗・メンズエステ業界に関わる皆さんが知っておきたい主な改正点と、実務上の注意点をまとめます。
1. 顧客情報の保存義務が強化
これまで「必要に応じて」とされていた顧客情報の記録が、一定期間の保存が義務化されました。具体的には、予約時の氏名・連絡先・利用日時などを、最低でも3ヶ月以上保存する必要があります。
→ 店舗としては、顧客管理システムや予約システムでの対応が不可欠になります。
2. 接客エリアの明確化が必要に
デリバリー型やメンズエステ型店舗では、実際に施術を行う場所（ホテルや自宅など）についての記録と確認が求められるようになりました。
→ 受付時のヒアリング内容を記録し、スタッフにも共有できる仕組みが必要です。
3. 未成年雇用への罰則が強化
キャストやスタッフの年齢確認について、書面やデジタルによる証明の保存が義務づけられ、違反した場合の罰則も強化されました。
→ 面接時に本人確認書類のコピーを必ず取得・保管する体制が求められます。
4. 警察への報告義務の見直し
営業停止やトラブル発生時の報告ルールが見直され、「重大なトラブル」が発生した場合は、24時間以内に警察へ連絡する義務が新設されました。
→ 万が一のトラブル時に備え、マニュアルと連絡体制を整えておくことが重要です。
5. 改正を受けて店舗がやるべきこと
- 顧客・スタッフ情報のデジタル管理を徹底する
- 受付・予約フローを見直し、記録の取りこぼしを防ぐ
- スタッフに改正内容を周知し、研修の中に取り入れる
- 万が一のために警察連絡用テンプレートを準備する
まとめ
今回の風営法改正は、利用者・キャスト双方の安心安全を高めるためのものですが、店舗側にとっては対応すべき項目が増えたとも言えます。システムの導入や業務フローの見直しで、法令にしっかり対応しつつ、効率よく運営を続けていきましょう。
